2024.10.15
勉強会
ジェロントロジーのアプローチを通じた地方創生④
6-4.高齢者の参画が町の活性化のカギ
さて、まちあすが取り組んでいる北海道松前町につきましては、総合計画から人口推計を取り出し、65歳以上の高齢化人口比率を算出してみました。

現在6100人余りの人口のうち、約半分の51.1%が高齢者いわゆるシニア層。そこから、さらに右下がりになっていきますので、ジェロントロジー推進機構では、町の地方創生に資する取り組みとして「高齢者に地域的課題に積極的に参画していただく」ことを、ジェロントロジーの視点から提案しています。
3000人のシニア層には、今も第一線で活躍されておられる方がいらっしゃる。
一人一役ではなく二役できるような町づくりや参画形式を作っていかれると、町が活性化して変わっていくのではないでしょうか。
何らかの担い手が参画でき「一定収入が入ってくるインセンティブが与えられる取り組み」を検討していくことが必要です。牛やマグロなどのビジネスモデルが挙がっていると伺っています。儲かる農業よりも漁業や観光のジェロントロジーで、しっかりプログラムを作れば、関係人口を増やせるだろうと思います。
ちなみに、各地には、民間のプロジェクトにもいい先行事例があります。
例えば、徳島県上勝町(かみかつちょう)の「株式会社いろどり」の「葉っぱビジネス」。
日本料理や和菓子などに使う、季節の葉や花、山菜などを販売する農業ビジネスです。地元の人にしたら、見慣れた風景の一部に過ぎない植物。でも目の利く人が採集すれば、料理や菓子の見栄えがグッとよくなる貴重な商材です。自然の恵みを熟知するシニア女性にうってつけの仕事です。元農協職員が考案起業し、町の産業にまで発展しました。全国から注目を浴びて、映画化(2012年公開『人生、いろどり』)されたほどです。
3000人のシニア層には、今も第一線で活躍されておられる方がいらっしゃる。
一人一役ではなく二役できるような町づくりや参画形式を作っていかれると、町が活性化して変わっていくのではないでしょうか。
何らかの担い手が参画でき「一定収入が入ってくるインセンティブが与えられる取り組み」を検討していくことが必要です。牛やマグロなどのビジネスモデルが挙がっていると伺っています。儲かる農業よりも漁業や観光のジェロントロジーで、しっかりプログラムを作れば、関係人口を増やせるだろうと思います。
ちなみに、各地には、民間のプロジェクトにもいい先行事例があります。
例えば、徳島県上勝町(かみかつちょう)の「株式会社いろどり」の「葉っぱビジネス」。
日本料理や和菓子などに使う、季節の葉や花、山菜などを販売する農業ビジネスです。地元の人にしたら、見慣れた風景の一部に過ぎない植物。でも目の利く人が採集すれば、料理や菓子の見栄えがグッとよくなる貴重な商材です。自然の恵みを熟知するシニア女性にうってつけの仕事です。元農協職員が考案起業し、町の産業にまで発展しました。全国から注目を浴びて、映画化(2012年公開『人生、いろどり』)されたほどです。
7.「食と農」の基幹産業を創る「都市型農業創生推進機構」
弊所が2023年にスタートさせた「都市型農業創生推進機構」(以下、創生推進機構)では、こうした先進事例をプラットフォームで集積し、ネットワークを作って、ゆくゆくは外貨の獲得にも積極的にかかわっていきたいと考えております。
今回の講演会を主催されている「環境まちづくり支援機構」さんと我々の創生推進機構とで、何かコラボレーションを図れるのではないかとも思っています。
創生推進機構の概要は、国家や地域のレジリエンスの中核である「食・水・エネルギー」の安定化を図るとともに、「食と農」を主眼とした未来型の基幹産業の創出を図る。
事業内容としては、ソーラーシェアリングをコアスキームとして、「儲かる農業」を実現したいということです。
さらにバリューチェーン強化のため、事業スキームの実現可能性、フィールドの発掘、自治体とのマッチングを進めつつあります。
「食と農」の先行事例では、梨作りで有名な埼玉県神川町(かみかわまち)の「生涯食育事業」が好例でしょう。「食育」というと、育ち盛りの子供対象と思われがちですが、この町では赤ちゃんの離乳食から高齢者の健康維持まで、生涯を通じて調理指導や食イベントなどが行われています。
高齢者事業では、65~79歳の男性対象の「おやじの料理教室」、80歳以上の男性対象の「80からの男爵クラブ」。
ただ料理を作るのではなくて、介護予防や健康増進に役立つ料理を楽しく作る。料理経験がなくても大丈夫。仲間ができたお陰で、一緒に防犯パトロールをしたり、子供たちの見守りを始めた人もいると聞いています。
他に、親子で農作業と料理をする教室、自身の体質や生活習慣病予防のための食事について学んで食イベント参画していく「食生活改善推進員協議会」なんかもある。町を挙げて健康長寿を推進している好例です。
創生推進機構では、まず横浜市緑区の国道16号線沿いで「横浜モデル」を想定したソーラーシェアリングを成功させたいと計画しています。
横浜市のマッチング制度を通じて、1400㎡の農地を3万3000㎡まで拡大しようと考えています。「地方創生株式会社」などと連携しながら当面3年を目途に事業を進めています。
我々の目標は「ジェロントロジーのアプローチを通じた地方創生」の実現です。
そのためには、社会参画してもらえる担い手が必要です。
また、各自治体が自らをマネジメントするという意識付け、一定の人材やお金を用意して、自治体・地域を経営するという方向に進んでいただく。そのために、我々の方で成功事例をできるだけ早く具体化し、自治体に横展開することで、地方創生に向かいたいと考えています。
今回の講演会を主催されている「環境まちづくり支援機構」さんと我々の創生推進機構とで、何かコラボレーションを図れるのではないかとも思っています。
創生推進機構の概要は、国家や地域のレジリエンスの中核である「食・水・エネルギー」の安定化を図るとともに、「食と農」を主眼とした未来型の基幹産業の創出を図る。
事業内容としては、ソーラーシェアリングをコアスキームとして、「儲かる農業」を実現したいということです。
さらにバリューチェーン強化のため、事業スキームの実現可能性、フィールドの発掘、自治体とのマッチングを進めつつあります。
「食と農」の先行事例では、梨作りで有名な埼玉県神川町(かみかわまち)の「生涯食育事業」が好例でしょう。「食育」というと、育ち盛りの子供対象と思われがちですが、この町では赤ちゃんの離乳食から高齢者の健康維持まで、生涯を通じて調理指導や食イベントなどが行われています。
高齢者事業では、65~79歳の男性対象の「おやじの料理教室」、80歳以上の男性対象の「80からの男爵クラブ」。
ただ料理を作るのではなくて、介護予防や健康増進に役立つ料理を楽しく作る。料理経験がなくても大丈夫。仲間ができたお陰で、一緒に防犯パトロールをしたり、子供たちの見守りを始めた人もいると聞いています。
他に、親子で農作業と料理をする教室、自身の体質や生活習慣病予防のための食事について学んで食イベント参画していく「食生活改善推進員協議会」なんかもある。町を挙げて健康長寿を推進している好例です。
創生推進機構では、まず横浜市緑区の国道16号線沿いで「横浜モデル」を想定したソーラーシェアリングを成功させたいと計画しています。
横浜市のマッチング制度を通じて、1400㎡の農地を3万3000㎡まで拡大しようと考えています。「地方創生株式会社」などと連携しながら当面3年を目途に事業を進めています。
我々の目標は「ジェロントロジーのアプローチを通じた地方創生」の実現です。
そのためには、社会参画してもらえる担い手が必要です。
また、各自治体が自らをマネジメントするという意識付け、一定の人材やお金を用意して、自治体・地域を経営するという方向に進んでいただく。そのために、我々の方で成功事例をできるだけ早く具体化し、自治体に横展開することで、地方創生に向かいたいと考えています。